動物が好き、それも野生動物が好きだった男の子は、日本大学の農獣医学部(現:生物資源科学部)へと進学した。大学では畜産コースを選択し、カモシカの研究をしていたと言うそれが高御堂厚(50才)。今は財団法人美山町自然文化村の支配人を務めている。高御堂さんの経歴で興味をそそられるのが、平成2年に結婚した奥さんと2人で、翌年アメリカに渡りインタープリテーションの勉強をしていることだ。
ここ数年になってようやく日本でも定着してきたエコツーリズム。その基本知識に必要なのがインタープリター(自然と人の仲介者)の役割。
自然を仲介?なに!それ?と思われた方の質問にお答えすると、自然観察、自然体験などの活動を通じて、自然を保護する心を育て、自然にやさしい生活の実践を促すため、自然が発する様々な言葉を人間の言葉に翻訳して伝える人のことをインタープリターと言うのです。
高御堂さんのアメリカ遊学経験が大いに活かされているのが美山町自然文化村だ。
美山楽農まつり、かやぶきの里雪灯廊、芦生の森ネイチャーガイドハイキング、美山の自然素材を利用した手づくり工作などなど、自然を遊び場に変えるプランづくりに、良きインタープリターぶりを発揮している。