平成27年度の第7回北近畿みらい塾は「鞄のまち、豊岡の挑戦」と題して10月23(金)~24日(土)の1泊2日で開催されました。昨年から始めた宿泊を伴うバスツアーは23名の参加者を迎え、豊岡~城之崎宿泊~出石の行程で,天候にも恵まれ楽しく和やかに行われました。23日正午に和田山ジュピターホールに全員が集まりバスに乗って豊岡に向かいました。北近畿唯一の空港、但馬コウノトリ空港を見学後、豊岡カバンストリートを散策しました。「じばさん但馬」、カバンの神様「小田井神社」、手作りカバンの「嘉玄」(1824年操業のエンド-カバン)、アルチザンアベニューを案内していただきました。江戸時代、栁行李の生産から始まった豊岡カバンの歴史はヨーロッパのエルメスなど革製品の歴史と異なり、ものを持ち歩く、運ぶためのカバンとして発展してきました。様々な工夫と職人さん達の確かな技術、新しいデザインやテクノロジーを加えて、持ちやすく、便利で、おしゃれなカバンを世界に届けています。職人さんの働く様子や様々なカバン、ハンドバッグ、キャリーバッグ、ポーチ、などを見せていただきながら町を歩きました。
少し歩き疲れたところで、「豊岡1925」でスイーツとお茶を頂きながら一休み、皆さんがお互いを自己紹介しながら歓談しました。豊岡はスイーツの町としても有名です。「豊岡1925」は大正時代の銀行の建物がリニューアルされ、北但大地震からの豊岡再生を記憶にとどめ新たな発展を期して1925と名付けられたレトロな雰囲気のホテルとレストランです。
一休みして城之崎に向かいました。城崎温泉守護の寺、温泉寺を訪れ、小川住職にお話を聞きました。北近畿一円に多く残る丹波の名彫刻師中井権次の作品の中でも最も大きく立派な龍の彫り物が薬師堂に掲げられた由緒あるお寺です。
城崎温泉つばきの旅館に宿泊。 会食では参加者の皆さんの自己紹介、丹波市からの参加者のマジックと獅子舞のサプライズも飛び出し、和やかに笑いと共においしい食事を頂きました。
夜は、少し遅くなりましたが、七湯めぐりも楽しませていただきました。
翌朝、この日もすばらしい天気に恵まれました。コウノトリの郷公園では静かにえさをついばむコウノトリを見せていただきました。絶滅したコウノトリを地域全体の努力で見事によみがえらせた長い歴史の話をお聞きしました。
コウノトリの郷公園を後にし、出石に向かう道中でも多くの放鳥されたコウノトリが空高く舞う姿や川でえさをついばむ姿に出会うこともでき、皆さんの日頃の行いの良さが証明された出来事でした。豊岡在住の太田理事もこんなに多くのコウノトリを一度に見たことはないと言うほど見事でした。
出石ではを観光協会の加藤専務理事に案内していただきました。出石城跡、城下町の町並み静かなたたずまいを散策し、古い芝居小屋を復元した「永楽座」を見学しました。映画に出てくるような江戸時代の芝居小屋そのままです。人力の回り舞台や奈落の底まで見学させていただきました。
ゆっくり散策して、お昼は名物『皿そば』に舌鼓を打ちました。
カバンの街、スイーツ、コウノトリの郷、温泉、実に多くの顔を持つ豊岡、名物のそばや古い町並み、焼き物の町としても知られた出石、地域の人たちの、我が町に誇りを持ち、ふるさとを愛する姿を様々な形で見せていただいた2日間でした。
豊岡の北近畿みらいの太田理事の楽しいバスガイド、丁寧で楽しいお話で案内していただいた方々、つばきの旅館の皆さんなど多くの方々のすばらしいホスピタリティーに感謝しながら「また来年」と解散しました。