2011年3月30日(水) | by 管理人 1 コメント

ビジネス化への挑戦

農業で黒字を生むには大規模化だ。「もうかる産業」を目指し、農夢が出した答えはシンプルだった。一品種でよい、圧倒的なシェアを獲得し、農夢のブランドを確立すること。水菜ハウス

2008年(平成20年)4月、農夢は、京みず菜の生産を開始した。初年度の出荷量は約30トン。年間売上は約1700万円だった。計画対比にして60%。圃場に石が多く、除去作業や除草対策などに手間をとられ、水管理の苦労も耐えなかった。しかし、従業員はひとつひとつ石を拾い、土壌改良を続けた。やがて圃場の状態も安定してくる。平成22年度の見込みは、出荷量100トン以上、年間売上で5000万円以上。設立から三年、農夢は、その取扱商品京みず菜において、はやくも生産者としては府内最大規模となり、市場優位を築いている。当初計画どおり、わずかとはいえ黒字化の目処も立った。来年度は、さらに売上高の2割拡大を目指しているという。

農夢が戦略商品に水菜を選んだのは偶然ではない。回転率がいいというのが、その理由だった。水菜は成長するのに、夏場なら25日程度で済む。成長に時間のかかる冬場をいれても、年間平均八作できる。ということは、投資の回収が早いばかりか、投下資本をそれだけ有効に活用できるということでもある。こうした冷静な判断は、塩見さんが民間経営の考え方になれていればこそのことであっただろう。前述のビニールハウスも、こうした年間の生産サイクルを前提としてこその投資だったのだ。大規模化して栽培することで、収穫時期を考えて種まきができ、出荷も安定する。

もちろん、品質管理にも余念がない。近くのスーパーで農夢の水菜を見かけたら、手にとってみてほしい。はじめに気づくのは、ラッピングに利用されている袋が、上から下まで透明であることだ。水菜の鮮度は、根元の切り口を見ればわかる。全体が透明な包装を用いるということは、この切り口を遠慮せず見てくれ、という自信を表している。水菜パッケージ

農夢が扱う京みず菜は、いわゆる京野菜ブランドの商品である。京野菜ブランドは、京都府や全農などが、品質と安全・安心を前提にブランド化を図っている。農夢でも、トレーサビリティや生産履歴を明確にしている。また、化学肥料を使わず、もみ殻堆肥を作って土作りを進め、出荷にあたっては徹底してゴミを取り除いている。パートの女性に尋ねると、「収穫する際は、葉を傷めないようして株を抜き、まっすぐきれいに株を切り落とし、土がつかないようにしている。出荷作業は、株を揃えて葉を折り込まないようきれいに袋に詰める」と、作業上の注意点を具体的に答えてくれる。それだけ徹底されているということだろう。

こうした品質管理にはコストがかかるが、塩見さんは、「品質を評価していただくには何年もかかる、逆にいったん評価を落とすと回復に何年もかかる」と言う。塩見さん流に言えば、ここはお金をかけても徹底するところなのだ。品質管理にはどれだけコストをかけても、絶対に良いものを届けなくてはいけないと心がけている。

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1件コメントがあります

  1. 笹島 利江 より:

    突然のメールにて大変失礼いたします。
    私、東京都在住の笹島と申します。

    実は今、所有しております田んぼが長い間休田になっておりまして、
    購入していただける業者様を探しております。

    場所は、福井県大野市です。
    田んぼについて下記のホームページを作りました。
    http://sasajimatei.echizen-ono.jp/nochi

    大野市の農業地帯は、
    「上庄さといも」という里芋の産地として名は広まっておりますが、
    ここでとれる米もまた県内では上質でおいしいと昔から定評があります。

    地元では若い農業後継者も少なく、
    買い手がなかなか見つからないため、
    何か新しい方法で休田を利用していただける業者様がないかお探ししておりまして、
    御社のホームページを拝見いたしました。

    田んぼは、山すそ近くに広がる広大な農業地帯の中にあり、
    そばを清流が流れています。
    面積は5730.00㎡あります。

    もしご興味を持っていただけましたら、
    田んぼの様子を詳しくご説明させていただきますので、
    一度ご連絡をいただければ幸いです。

    よろしくお願い申し上げます。

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